[ガーデニングレッスン7月号]イングリッシュガーデンの造園について
みなさま、こんにちは。
日頃よりRegent Garden Design のホームページをご覧いただきありがとうございます。今月はイングリッシュガーデンの造園についてのお話です。
日本でイングリッシュガーデンを造園する難しさのひとつは、その両国の気候の違いにあります。近年の世界的な気候変動ではイギリスにおいても試行錯誤をしていると聞きますが、日本はイギリスに比べ春と秋が短かく、長く蒸し暑い夏が来ます。それにより、植物群の生長期や生長パターンもかなり違うため、イギリスの植物が全て日本で対応できるわけではありません。またそれぞれの庭の環境に合う植物を選び、植栽デザインをしていく必要があります。
私の経験からすると、特に西日本など蒸し暑くなる地域では真冬だけでなく、真夏も一部の植物にとっては休眠期として考えて対処した方が良いのではないかと思います。イギリスでは晩秋から休眠期に向かいそのまま長い冬を過ごしてしっかり休み春から夏へと華やかな季節を迎えますが、日本の蒸し暑い地域では真冬に加え、真夏も休眠期と考えた方がしっくりくる気がします。つまり、庭の見頃はイギリスでは春から秋ですが、日本の一部では初春から初夏、真夏は休み、秋にまた動き出すという感じです。その場合、メンテナンスもそれに合わせる必要があります。もちろん日本でも場所によって条件が違う為、そのさじ加減が植物達と向き合う上で難しい部分であり、また興味深いと感じるところでもあります。
Magdalen college oxford fellows garden,Oxford.
写真からも分かるように、英国庭園の植物の主なカテゴリーは落葉樹、生垣を含むシュラブ(潅木)、芝、そして草花です。きちんと計算された樹木の植栽は、建物や他の植物の為にシェルターを作り保護すると共に、長期にわたり美しい背景やカーテンとしての役目も果たし、バラなどを含むシュラブは樹木と草花の間に高さや色彩を提供し、庭の構造を整えてくれます。宿根草をメインとするグランドカバーなど草花達は庭に香り、移り行く色彩など美しさを提供し、長期にわたりダイナミックに変化をつけ楽しませてくれます。気候的に使える植物の種類が限られたとしてもイングリッシュガーデンの植栽パターンは取り入れる事ができます。広い庭がないとイングリッシュガーデンを造れないと思われがちですが、そんなことはありません。これらの要素を大切にし、こだわった英国庭園造りを一般の日本の庭のサイズに取り入れることが私たちのチャレンジです。
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写真のお庭の詳細はこちらからご覧ください
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それでは、来月もまたお会いしましょう。Good Luck with your efforts!!